【Vol.104】納得できない指摘を受けてモヤるときの小さなヒント

Bachata

【Vol.104】納得できない指摘を受けてモヤるときの小さなヒント

こんにちは、SHINJIです。
20年現場にいると、生徒さんから、こういった悩みも頂くことがありました。

「頼んでもいないのに駄目出しされる」
「ただ、内容があまり納得できない。むしろ違うような気もする
もやもやして、辛く感じるときもある」

まずモヤっとするのは、きちんと向き合っている証拠です。
しっかり考えていること、素晴らしいと思いますので、エールと拍手です。

その上で、ダンスを続けていると、周囲から「色々言われる」瞬間はあります。
色々なパターンがあるので、一概には言えないものの、講師としてお伝えしたいことは、「相手の言葉」=「絶対の真実」ではないということです。周囲のコメントは、参考になるときもありますが、一部の視点から切り取った、その人の経験やバイアス含む、個人的な評価に過ぎないことも多々あります。

よって、最終的には、他者の基準に惑わされず、自分なりの目指す姿に基づく、自己基準を持ち、自分自身で評価し納得することが大切です。それが悩みから自由になり、長く踊り続ける力となります。

🔸周囲は自分を100%知り得ることはない

大前提として、そもそも他人はあなたの価値観や目指したいスタイル、その瞬間にしている努力を100%は知りえないという事実です。言い換えると、ダンスに対するその瞬間の努力を一番よく知っているのは、他ならぬ「自分」です。

ちょっとだけ心理学の話をします。人は一般的に、「その瞬間に見えた断片」を、自分の経験・好み・基準に基づくフレーミング(解釈枠)で評価します。

例えば、あるフォロワーが、フレキシブルな技やムーヴメントの組合せに挑戦する段階だとして、あえて柔らかい枠やムーヴメントに挑戦している段階だとします。
・フォロワー例:初中級 & ムーヴメントスタイル

逆に、相手のリーダーは、カウント・動き・枠をルールで固定したスタイルが、唯一無二の正しさと信じている段階だとします。
・リーダー例:初級 & 固定スタイル

その場合、その二人が踊ると、

リーダー:
「枠が柔らかすぎる」
「テンションが軽いね。もっと重くした方がいいよ。」
「ほら、ここが勝手に動いている、こうだよ(勝手に触って教える)」

フォロワー:
「・・・(頼んでもいないのに教えてくるし、なんか違う・・・💦)」

こんなやりとりが発生する可能性があります。
リーダーとフォロワーがの立場であるパターンもあります。

上記は分かりやすい例ですが、ギャップが大きいと、場合によっては先生⇔生徒間でも発生することがあるくらいのリアルな現実です。一見合理性があるように見えて、個人の解釈による感想は、お互いの上達段階やスタイルを、深く理解せずに述べているときがあるということです。つまり、個人の解釈による感想を、一部の角度から評価して述べただけ、という事象が、良くも悪くも、ダンスの世界には沢山転がっています。

自分がいるフェーズ、自分しか知らない練習や失敗、その瞬間に意識している改善、個人として大切にしているスタイルは、外側からは見えにくい内的なプロセスです。一方で、相手が置く評価軸(上記の例:カウントと固定)と、あなたの目標(上記の例:フレキシブル・ムーヴメント)がそもそも異なると、同じ踊りでも、正しさも評価の基準も食い違うということです。

🔸ペアダンスで起こりがちな“ズレ”の具体例

  • ① リーダー/フォロワー視点のズレ 
    ・リーダー側:レッスン後のソーシャルで、レッスンで習った固定ルーチンそのままではなく、意図的に違うテクニックも組み合わせて練習。
    ・フォロワー側:レッスン内容をそのまま踊っていると思っているので、「レッスン内容と違う・・・」「この人、間違っている」の感覚が発生。結果、その人に言ってしまう。
    ⇒ 個人解釈と、その瞬間にやりたいことのズレ。
  • ② 目指す姿のズレ
    例)フォロワー側はスタイリングを徹底練習中。
    ─ リーダー側:固定が正義。
    「手ががちゃがちゃ動いているね。動かさない方が良いよ。」
    ⇒ 正解というより、”段階”や”ゴール”が違うだけ。
  • ③ 音楽解釈・スタイルの違い
    例)リーダーはモダンバチャータのリズム解釈で踊っているのに、フォロワーはセンシュアルバチャータ基準で「リードやタイミングが合わない」と感じる。
    ⇒ スタイルの前提が違うだけ。優劣ではなく、前提の不一致。

改めてですが、ペアダンスでは、自分が頑張っている部分他人が注目している部分がズレることが多々あります。だからこそ、評価と事実を切り分けて捉えるコツが必要です。

🔸誰でもできる「自己基準策定エクササイズ」

  1. 目指す、明確な”ロールモデル”を見つける
    例:「あの先生がかっこいい」「あのYouTubeのダンサーの動きやムーヴメントができるようになりたい」「あれが目指す姿だ」。はじめは少なくても良いので、「あの胸の動き」等、具体的に定義すると、自分がブレなくなります。
  2. 仲間を見つける
    同じ価値観やスタイルの仲間を見つけると、周囲のズレから自分を守りやすくなります。心を許せる場合、話すことで安心できるかもしれません。
  3. レッスン後に「できたこと」を3つ記録する
    例:「ターンが少し安定した」「音楽を楽しめた」「基礎を5分復習できた」。小さく、具体的に。
  4. 動画を活用する
    動画を活用すると「今日の進歩」が可視化されるので、「ゴールに向かって続けている自分」を応援しやすくなります。
  5. 上記1-4で、上書きできる仕組み化を実施
    モヤる何かを言われても、上記で上書きできる仕組みがあれば、自分が戻って来れる土台になります。(価値観の合うレッスンの定期参加等)
  6. 誰かから納得できないことを言われても「ありがとう」で距離を取る
    「そんな見方もあるな」程度にとどめて、もし参考になることがあればその部分だけ拾う。疲れてしまう場合は、その後、礼儀正しく距離を取れば大丈夫です。(レッスンや場所を変えてもOKです)

何か言われてもやもやしても、目指す姿に向かって練習を繰り返し、少しずつ進歩すれば、喜びが生まれます。それは、間違いなく自分自身の積み重ねによって得たものであり、その成長ステージに入れば、周囲の評価に惑わされない、「自分が自分を見る目」が鍛えられます。

🔸補足:フィードバックの受け止め方

スタイルや解釈が違っても、まずは一度「素直に受け止める」ことで学びが生まれることもあります。受け止める = 受け入れる(同意する)ではありません。いったん“情報”として受け取り、落ち着いて精査可能です。

・まず事実を解釈する(言われた言葉/場面/自分の反応)
・自分の「目指す姿」に照らして仕分ける(合致/中立/不一致)
・具体性チェック:行動に変換できる指摘だけ採用する
・文脈チェック:スタイル差・役割差・フロア状況によるズレを考慮する
・感情と内容を切り離す(言い方の強さと中身は別物)
・採用するなら次の一手を1つだけ決める/採用しないなら「情報としては感謝」して手放す

「一度受け止める」=「全面的に受け入れる」ではないこと、その上で情報として精査すること――この距離感が、学びを残しつつ心を守ってくれます。

🔸まとめ:評価よりも、「自分が自分を見る」

他人の評価はそもそも解釈性により異なり、また天気のように変わりますが、自分が自分を見る目は自分自身で鍛えられます。
「自分は目指す姿に向かって頑張っている」「日進月歩で上達している」と、まずは自分で可視化して、自分自身で認められる仕組みを構築すると、その積み重ねが、ダンスも安定させて、結果としてもやもやせず、周囲に惑わされない自分を創りだしていきます。

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SHINJI

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