【Vol.114】“不完全なまま楽しむ”という踊り方 ── 完璧主義をそっと手放すダンス思考法

Bachata

【Vol.114】“不完全なまま楽しむ”という踊り方 ── 完璧主義をそっと手放すダンス思考法

こんにちは、SHINJIです。
サルサやバチャータのレッスンで、先日こんなご質問をいただきました。

「まだぜんぜん上手くないので、もっと上達してからソーシャルに行った方がいいですよね?」

とてもよくわかる感覚です。
20年間ダンスの現場に立ってきて、同じ悩みを何度も聞いてきました。

・もっと痩せてから…
・もっと上手くなってから…
・もっとカッコよく踊れるようになってから…

「今の自分では、まだ踊る資格がない」

特に踊り始めの段階や自信を失っている時は、そんな風に感じてしまう瞬間が、誰にでもあると思います。

今日は、ダンス現場を20年以上見てきて感じる、「“不完全なまま楽しむ”という踊り方」について、ゆるーくお話していきます。

完璧な自分と完璧なタイミングは来ない  *恋愛でのたとえ

私はたとえ話で恋愛や結婚を取り上げることが多いのですが、この話も、恋愛に例えてお話できると感じています。ちょっと想像してほしいのですが、、、

・もっと見た目に自信がついてから、告白しよう
・もっと稼げるようになってから、真面目な恋愛をしよう
・もっと自信がついてから、好きな人にLINEしよう

・・・

たとえば学生時代社会人1-3年目の時期、こう考えているうちに、相手には恋人ができていたり、そもそも連絡を取るきっかけを失ってしまった、、、と、いうようなご経験はありませんか? 恋愛のたとえを深堀するのであれば、

・まだ不安な自分のまま
・まだ完璧じゃない関係性のまま
・ちょっと怖さを感じながらも、一歩踏み出してみる

特筆すべき見た目等、相手を惹きつける売りを持っている、、、ということであれば別かもしれません。ただ、そうでない場合、普通はこの繰り返しでしか、恋愛は前に進まないですよね。ダンスも基本はまったく同じです。

「完璧な自分になってから、フロアに立つ」
「自信がついてから、憧れのあの人を誘ってみる」

という発想をしていると、永遠に“踊りを楽しむ日”が来ない…ということが普通に起こります。恋愛でも、

・ぎこちない会話
・うまく伝わらない気持ち
・タイミングのズレ

を経験しながら、お互いを知っていくように、ダンスも、ぎこちなさもフロアに連れていく方が、新しい情報も刺激も手に入るので、実は上達に向けた一番の近道だったりします。

「問題のない状態になってから踊る」 = 「永遠に来ない未来を待つ」とほぼ同義

ダンスをしていると、いつも何かしら“問題”があります。

・タイミングがズレる
・緊張して手汗が出る
・体型が気になる
・仕事が忙しくて、練習時間が取れない
・相手との相性に悩む

そして、ひとつ山を越えたと思ったら、また次の山が必ず出てきます。
恋愛でも、

・フェーズ1: 出会えない悩み
・フェーズ2: 付き合ってからの悩み
・フェーズ3: 結婚してからの悩み

ステージごとにテーマが変わるだけで、「問題ゼロ」の状態は一生来ません。
ダンスも同じで、

・フェーズ1: 初級の悩みが終わったら、中級の悩みが出てくる
・フェーズ2: 技術が上がると、「表現」や「魅せ方」の悩みが出てくる
・フェーズ3: 年齢や体力、モチベーションの波も出てくる

問題があるからこそ、人間らしくて面白いと、私は感じています。だからこそ、「問題がなくなったら踊る」のではなく、「問題を小脇に抱えたまま踊りに行く」くらいでちょうど良いのではないでしょうか。

体型が気になるなら、気になる自分のまま1曲だけ踊ってみる、技術に不安があるなら、できないところごと相手と笑い合う等、“未完成な今”を、まるごとフロアに連れていく。そこから、私たちのダンスの物語は進みます。

準備ばかりして終わるダンス人生にしないために

ずっとダンスの現場を見ていて思う事ですが、“準備マスター”になってしまう方がいます。

・頭で研究ばかりして、ほとんど踊らない
・レッスンには来るけれど、ソーシャルにはなかなか行かない
・「今は基礎期間なので」と言い続けて、数年が経ってしまう

準備はとても大事です。私も基礎は一番と言っていいくらい大切にしています。その上で、「準備 9:本番 1」くらいのバランスになってしまうと、一生“デビューしない恋愛”みたいな状態になります。

告白しないまま、頭の中だけでシミュレーションを繰り返す恋。それと同じで、「完璧になったら踊る」と言い続けていると、気づいたら、当時ほどの体力や熱量はもうなかったり、環境が変わって、フロアにすらも行きづらくなっている、、、というような準備マスターの方を、何度も見て来ました。

だからこそ、“今の自分”でフロアに立つ回数を増やすことが、結果的に上達にもつながり、「ダンスと人生をちゃんと味わう」という意味でも、とても大事なのだと考えております。

ダンサーのための「完璧主義をそっと手放す」3つの技術

ここからは、20年ダンスをしてきた中で、「これは効いたな…」と個人的に感じている、“不完全なまま踊るための3つの技術”をまとめてみます。

  1. 「質」ではなく「量」を目標にする
    完璧主義の方ほど、
    「ちゃんと踊れなきゃ」「うまくリード/フォローしなきゃ」と思いすぎて、そもそもフロアに立つ回数が減ってしまいます。
    そこでおすすめなのが、「質」ではなく「量」を目標にすることです。

    • 今日のソーシャルは「最低5曲は踊る」
    • 初めてのイベントでは「3人には必ず自分から声をかける」
    • 1週間で「1回は必ずどこかのフロアに行く」

    うまく踊れたかどうかより、「フロアに立った回数」「声をかけた回数」を評価軸にする。不思議なことに、量をこなした人の方が、結果として質も上がっていきます。

  2. 「やることリスト」より「やったダンスリスト」をつける
    やることリストは便利ですが、「まだこれができていない」「今日もこれをこなせなかった」と、“足りない自分”を強化しがちです。
    ダンスについては、あえて「やったダンスリスト」をつけるのがおすすめです。

    • シャイン基礎 10分
    • 右回転だけ20回練習
    • ソーシャルで初めての人と2曲踊った
    • 今日は音楽だけ聴いてイメトレした

    どんな小さなことでもOKです。書いているうちに、「今日もちゃんと“踊るほう”に一歩進めたな」という感覚が静かに溜まっていきます。

    ちなみに私は、MBAや心理カウンセラーの資格も持っていますが、これは、心理学でいう「今日あった良いことを3つ書く」テクニックにも近く、「できていないところ」ではなく「すでにできているところ」に光を当てる習慣です。

  3. 毎日15分の“集中ダンスタイム”を決める
    私もそうでしたが、忙しい大人ダンサーにとって、「毎日2時間練習」「毎日スタジオ」は現実的ではありません。そこでおすすめなのが、「1日15分だけ、本気で踊る時間を決める」ことです。

    • その15分だけはスマホを触らない
    • 1つのステップやムーブだけを徹底的にやる
    • 部屋の中でも、公園でも、とにかく“動く”

    たった15分でも、半年・1年単位で見ると、とても大きな差になっていきます。
    そしてそれ以外の時間は、

    • 音楽を流して生活する
    • YouTubeをながら見する
    • ダンス仲間と雑談する

    くらいの“ゆるさ”で十分です。完璧に全部やろうとしないことが、ダンスを長く・楽しく続ける燃料になります。

まとめ:不完全なまま、胸を張ってフロアに立って楽しむ

改めて、最初の生徒さんの質問に戻ります。

「まだぜんぜん上手くないので、もっと上達してからソーシャルに行った方がいいですよね?」

これに対する、今の私の答えはとてもシンプルです。

「今のままで、1曲だけ踊りに来てください。」

完璧じゃないリードも、まだ不安なフォローも、身体が重い日も、気分が乗らない日もぜんぶ抱えたままフロアに立つ姿が、一番“人として、ダンサーとして美しい”と、私は思っています。不完全なまま、胸を張って一歩踏み出す。その一歩目を、今日どこかで一緒に踏めたら嬉しいです。

またフロアで。
SHINJI

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