【Vol.144】ダンスの時間が楽しくない時に考えたいこと

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【Vol.144】ダンスの時間が楽しくない時に考えたいこと

こんにちは、SHINJIです。
先日のソーシャルタイムで、こんなご相談をいただきました。

「レッスンにも行っているし、イベントにも参加しています。でも最近、あまり楽しくありません。ダンスもなかなか上手くならないし、気の合う友達もあまりいない。団体やコミュニティに入っても、グループやルールみたいなものがあって疲れてしまいます。

どうしたら、もっとダンスの時間を楽しめるようになりますか?

この気持ちは、ダンスを長く続けていると、似たような感覚になることがあります。最初は、「踊れるだけで楽しい」「新しいステップを覚えるだけで嬉しい」だったものが、いつの間にか、

  • 上手くならない
  • 友達ができない
  • イベントが楽しめない
  • コミュニティに馴染めない
  • 周りから認めてほしい

と、色々な条件が増えていく。そして、楽しむために始めたダンスなのに、なぜか少し苦しい、という状態です。

今回は、「そもそも、ダンスにおける“楽しさ”とは何だろう?というところから整理してみたいと思います。


結論:「楽しさ」とは、自分で好きなものを選べること

まず、いつもの通り結論です。20年現場を経験してきた結論として、ダンスにおける楽しさとは、自分が好きなものを知り、その中から“自分で選べる状態”、と考えています。例えば、

今日は基礎を練習したい。
今日はソーシャルで色々な人と踊りたい。
今日は仲の良い友達と話したい。
今日はサルサを踊りたい。
今日はバチャータにしたい。
今日はレッスンだけ受けたい。
今日は恋人と一緒に踊りたい。
今日は疲れているから、行かない。

こうしたことを、自分で選べる。選択肢が多いほど、ダンスは自由になります。そして自由度が高いほど、長期的には楽しみやすくなる。逆に、

「このイベントには行かなければいけない」
「このグループに所属していないといけない」
「この先生についていかなければいけない」
「上手くなければ楽しめない」
「友達が多くなければいけない」

となると、選択肢はどんどん減っていきます。つまり、楽しさの反対は、「下手なこと」ではなく、“自分に選択肢がないこと”である、という考え方です。


整理① まず、「自分は何を楽しみたいのか?」を知る

ここが一番最初の整理です。「つまらない」と、一言で纏めてしまうことも多いですが、自分は、ダンスを通じて何を楽しみたいのか?これは、人によって違います。

  • 純粋にダンスそのものを楽しみたい
  • 上達する過程が好き
  • サルサやバチャータなど、特定のジャンルが好き
  • 音楽を楽しみたい
  • 友達を作りたい
  • 恋人やパートナーとの出会いも期待している
  • 運動不足を解消したい
  • 健康のために身体を動かしたい
  • 仕事とは違う居場所が欲しい
  • ステージやパフォーマンスを楽しみたい
  • 綺麗な衣装を着たい

どれが正しい、間違っている、という話ではありません。重要なのは、自分が何を求めているのかを、自分自身が分かっていること。です。

例えば、「友達との時間」が一番大切なのに、難しい技術レッスンばかり受けていても、なかなか満たされないかもしれません。逆に、技術を深く学ぶことが好きなのに、「もっと色々なイベントに行かなければ」「もっと人脈を広げなければ」と周囲に合わせて行動していたら、疲れてしまうかもしれません。

すなわち、自分が欲しいものと、自分が今やっていることがズレている。「最近あまり楽しくない」の正体が、そこにある場合もあります。


整理② レッスンやイベントは「目的」ではなく、選択肢を増やすための道具

次に大切なのが、“レッスンやイベントそのものを目的にし過ぎないこと”です。レッスンへ行く。イベントへ行く。コミュニティへ所属する。先生についていく。これ自体が目的になってしまうことがあります。でも、本来はそうではありません。

私は少なくとも、“レッスンやイベントは、自分が楽しめる選択肢を増やすための「道具」”だと考えています。例えば、レッスンで、

  • ベーシックが安定する
  • リード・フォローが分かる
  • ターンができる
  • 音楽が聞こえるようになる
  • サルサだけでなくバチャータも踊れる
  • ソロでも身体を動かせる

ようになれば、楽しめる世界が広がります。今まで踊れなかった相手とも踊れる。今まで難しかった曲も楽しめる。新しいイベントにも行ける。海外へ行った時にも踊れる。ジャンルを横断して楽しめる。つまり、「踊れる」ということ自体が、自分の選択肢を増やしてくれる。

だから上達は、「人より上手くなる」「評価される」ためだけのものではありません。自分が楽しめる世界を広げるためのものでもあると思います。


整理③ 「楽しい場所」を探すだけでは、苦しくなることもある

もちろん、自分に合う環境を選ぶことは大切です。合わない場所から離れる。苦手な人とは距離を取る。好きな先生を選ぶ。好きなイベントへ行く。これは全部、自分で選んでいいと思います。ただし、

  • ここは人間関係が面倒
  • あそこはグループ感が強い
  • この先生は合わない
  • このイベントは楽しくない
  • もっと自分を楽しませてくれる場所があるはず

と、「自分を楽しませてくれる完璧な場所」を探し続ける状態になると、これも少し苦しくなります。どんな場所にも人がいます。どんなコミュニティにも多少のルールがあります。どんなイベントにも、自分と合う部分・合わない部分があります。100%自分に合う環境は、なかなかありません。

だからこそ、「環境を選ぶ力」と同時に、「自分自身が楽しめる力」を育てる。この両方が大切になります。


アクション:楽しさを「自分で選べる状態」に戻す

今回、具体的なアクションとしておすすめしたいのは、次の3つです。

① リアルに「何が楽しいのか」を、3つ分析する

まず、自分がダンスに求めているものを整理してみます。例えば、

  • ① ダンスそのもの・上達
  • ② 友達との時間
  • ③ 健康・運動

のように、まず3つくらいで十分です。逆に、「本当は人間関係より、純粋に踊ることが好きだった」と気づくこともあります。目的が見えるだけで、参加する場所や時間の使い方はかなり変わります。

※自分が何をやりたいのかを深堀分析したい方は、こちらの記事もご参考下さい。
【Vol.78】忙しくてもダンスを続けるたった一つのコツ

② 今やっている活動を「目的」ではなく「手段」で見る

今参加している、レッスン、イベント、コミュニティ、パフォーマンス、自主練習を、一度「手段」として見てみます。

例えば、このレッスンは、自分の何の選択肢を増やしているのか?と考えてみる。基礎が良くなる。踊れる曲が増える。ソーシャルが楽になる。友達と会える。健康になる。何でも構いません。逆に、自分の楽しみたいことにつながっていないなら、減らしたり、違うものを選んでも良いと思います。

③ 「自分だけでも楽しめるダンス」を1つ作る

最後は、少しだけ自分視点で考えて、他人や環境から切り離してみます。例えば、

  • 自分だけの好きな曲を1曲見つける
  • 家で、自分だけで5分踊る
  • 自分だけの好きなステップを1つ深掘りする
  • 自分にとって新しいジャンルを1回体験する
  • 自分の視点で、ソーシャルで3曲だけ丁寧に踊る

何でも構いません。周囲どのような状態だったとしても、影響されずに「今日はこれが楽しかった」を、自分自身で作れるようになる。これが増えていくと、ダンスの楽しさが再び自分の手元に戻ってきます。


論点① この世界は「ダンス」だから、ダンスそのものを楽しめると強い

ここは、今回一番伝えたいところです。友達を作る、恋愛する、コミュニティを楽しむ、イベントの雰囲気を楽しむ。全部、ダンスの素敵な側面です。ただ、

ここは、基本的には「ダンスの世界」です。

だから、もし長くこの世界を楽しみたいのであれば、

まず「ダンスそのものを楽しめる自分」を作ること。

をおすすめします。例えば、

  • 音楽が鳴ると少し身体を動かしたくなる
  • 昨日できなかったことが少しできると嬉しい
  • 知らない音楽に出会うと面白い
  • 違う人と踊ると新しい発見がある
  • 新しいジャンルを触ると世界が広がる

こうした、「自分とダンスの間に直接楽しさがある状態」を作っておく。これは、とても強いです。なぜなら、

友達が少ない日でも踊れる。
好きな人が来ていなくても踊れる。
イベントの雰囲気が少し合わなくても、自分なりに楽しめる。
コミュニティが変わっても、別の場所へ行ける。
誰かから評価されなくても、練習そのものを楽しめる。

つまり、自分の楽しさを、他人や環境だけに預けなくてよくなる。
これが、ダンスにおける一つの自由だと思います。


論点②:「上達しなくても楽しめる」と「上達するともっと自由になる」は両立する

ここで一つ、誤解しやすい論点もお伝えします。今回、「自分が楽しいものを選べばいい」と書くと、「では、別に上達しなくてもいいのでは?」という話にもなります。もちろん、上達を目的にしなくても構いません。

月に1回楽しく踊る。
友達と会うためにイベントへ行く。
健康目的で身体を動かす。

それも立派な楽しみ方です。ただ、一方で、

ダンスが上達すると、選択肢が増える。
というのも事実です。

  • 踊れる相手が増える
  • 踊れる曲が増える
  • 難しい音楽も楽しめる
  • 違うジャンルへ行ける
  • 初めての場所でも入りやすくなる
  • ソロでもペアでも楽しめる

だから私は、上達とは、競争に勝つことではなく、「楽しさの選択肢を増やすこと」。と考えると良いと思っています。「上手くならなければ価値がない」ではありません。上手くなるほど、自分で選べる世界が少しずつ広くなる。というイメージです。
そして、そのために、

レッスンを使う。
イベントを使う。
先生を使う。
コミュニティを使う。
ジャンルを横断する。

これらは全部、自分の人生の階層において、人生を豊かにするための手段でもあります。自分が、それらのために存在する必要はありません。


🎯 まとめ:最初の質問に戻ります

「レッスンにもイベントにも行っているけれど、最近あまり楽しくありません。ダンスも上手くならないし、気の合う友達もいない。グループやルールも少し疲れます。どうしたらいいですか?」

本稿の答えはこうです。

まず、「自分は何を楽しみたいのか?」を一度、自分に戻って考えてみる。楽しさとは、誰かから与えてもらうものだけではありません。自分が好きなものを知り、自分で選べること。そして、レッスンやイベントは、その選択肢を増やすための道具です。

  • ✔️ まず「自分は何を楽しみたいのか?」を知る
  • ✔️ レッスンやイベントを目的ではなく、選択肢を増やす手段として使う
  • ✔️ 合わない場所を選ばない自由も持つ
  • ✔️ ただし「楽しい場所」を探すだけでなく、自分自身が楽しめる力も育てる
  • ✔️ 上達=評価ではなく、「楽しめる選択肢を増やすこと」と考える
  • ✔️ そしてダンスの世界だからこそ、「ダンスそのものを楽しめる自分」を一つの軸にする

友達。恋愛。健康。音楽。上達。コミュニティ。イベント。色々な楽しみ方があっていいと思います。でも、その中心に、

「自分はこれが好きだから、今日はこれを選ぶ」

という感覚を持てると、ダンスはかなり自由になります。上手くなるためだけではなく、もっと自由に、もっと自分らしく楽しめるようになるために、ダンスを学ぶ。そんな付き合い方も良いのではないでしょうか。

またフロアで。

SHINJI

※自分が何をやりたいのかを深堀分析したい方は、こちらの記事もご参考下さい。
【Vol.78】忙しくてもダンスを続けるたった一つのコツ


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